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【研究発表3】

運動部活動と学校外指導者の現状と課題

川口研一先生
1 はじめに
今回、運動部活動と学校外指導者の現状と課題ということで発表させていただきます。今年度、全国大会、近畿大会と外部指導者のベンチ入りの導入に伴い、京都府でも、府大会において導入をいたしました。又、外部指導者派遣事業も数年間経過いたしております。
その中で、部活動を外部指導者の現状課題を明確にし、一定の課題克服に向けての方向性や方針めいたものを紹介できればよいのですが、導入からの期間も短かく、また、取組みについても各学校、各地域独自のものであります。今回については、現状把握と課題把握するといった程度にとどめさせていただき、提案というよりは、問題提起として考えていただき、各都道府県の克服方法、同じ課題を抱え、さらに課題を明確にするといったものにしたい考えています。
2 運動部活動の現状
(1)運動部活動設置状況
<男子種目>P101 図1
運動部活動の設置状況は男子では軟式野球の92.6%で高く、ホッケー・相撲は各1ブロック中体連での設置となっている。部員数においてはサッカー・バスケットボール・野球の順である。
<女子種目>P102 図2
女子ではバレーボールの94.3%と高くなっている。部員数はソフトテニス・バレーボール・バスケットボールとなっている。
(2)運動部活動入部率
新聞報道等で部活動などに関する意識・実態、調査の記事が掲載され、部活動に関わる者ならば少なくとも、今までの活動のあり方を振り返ったと思われる。その中で原則として全員入部を義務付けている(全員入部制)中学校は58%に達しているとあった。
全体では73.3%で前年度より3.4%、人数では約3000人の減少となる。P102 図3
(3)運動部活動廃部・新設状況 P102 図4
廃部となった種目はソフトボールは女子、バレーボールは男女各1部、水泳は男子3部・女子3部、柔道は男子3部・女子2部となった。新設部の陸上は男子2部・女子3部、体操は男女各1部であった。近年、特に男子のバレーボール離れが目立った。
(4)廃部となった原因 P102 図5
その主な原因は?部員数の現象75.0%?指導者の不足20.8%であった。部員数の減少により廃部となるケースが大半であるが、指導者不足及びその他では教師の絶対数の不足、転勤等により指導できる教師がいない。廃部のほとんどが新入部員の募集停止をし、現入部員が卒業するまで継続している場合が多い。
3外部指導者の現状
運動部活動指導者派遣事業として専門指導目を一定期間派遣する事業において、平成8年度

 

 

 

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